優良な高配当株はどう見つける!?重視すべき企業の指標・項目10選!

投資

こんにちは、ピッポです。

今回は「初心者向け!優良高配当株を見つけるための重要指標・項目10選」を紹介したいと思います。

この記事を見て得するひと
・高配当株を初めたばかりの人
・高配当株を始めたいと考えている人
・重要な指標は分かるけど調べ方がわからない人

高配当株を見極める時の重要指標10選

結論、重視する項目はこちらっ↓↓

①配当利回り
②売上高
③営業利益
④営業利益率

⑤EPS
⑥ROE
⑦自己資本比率
⑧現金
⑨一株あたりの配当金
⑩配当性向

上記を調べて、企業の業績をしっかり理解できれば、及第点以上の銘柄を購入できるのかなと思います。
それでは、個別に紹介していきます。

①配当利回り

重要な指標1つ目は、「配当利回り」です。
配当利回りとは、株価に対する配当金の割合を示す指標であり、以下の式で算出されます。

「配当利回り(%)=1株あたりの配当金 ÷ 株価 × 100」

利回りは、一株あたりの配当金と株価によって算出されるため、「配当金が高い=高配当」ということにはなりません。

実際に数字で見ると…

①1株あたりの年間配当金500円、株価10,000円の場合、利回り5%
②1株あたりの年間配当金1,500円、株価50,000円の場合、利回り3%

このように、①の方が年間配当金が1,000円少ないのにも関わらず株価が低いということから
①の方が利回りが高いということになります。

このあたりは【初心者必見】高配当株投資の魅力〜メリット・デメリット〜でもお話していますので、ぜひご覧ください。

②売上高

〈見るポイント〉
・長期的な目線で右肩上がりになっているか
・コロナ禍等の不況時においても売上維持・微減に留めているか

売上高は、その企業が本業でどれだけモノ・サービスを売っているかの指標であり、企業維持・配当金支払いの根源となります。

売上=最終利益ではないので、「売上が高い=優良企業」ではありませんがとても重要なポイントです。

見方は、最低でも10年、できれば15年以上の長期的な目線で見たときに、キレイな右肩上がり(増収傾向)になっているか。企業維持の根源となる指標ですから、毎年増加しているかがポイントです。例えば、直近3年間で急激に売上を伸ばしている企業があったとしても、長期的な安定性は不透明なので、それだけを持って良いとは言い切れません。

また、コロナなどの世界的な不況時においても減少を最小限にとどめていたり、横ばいを保っているならば、経営基盤がより強固な証拠ですのでとてもいい判断材料になります。

③営業利益

〈見るポイント〉
・長期的な目線で右肩上がりになっているか
・営業利益率を10%以上維持できているか
・長期的な目線で右肩上がりになっているか

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。先程の売上高から仕入原価や経費などを差し引いた指標です。

売上高は「モノやサービスを売った得られた収入」、営業利益は「売上高から経費等を差し引いた利益」なので、その違いに気をつけましょう。

もし売上高よりも経費のほうが大きく営業利益がマイナスとなれば、その企業は本業で稼ぐことができていないということになりますので、注意が必要です。
こちらも売上高

④営業利益率

〈見るポイント〉
・8%〜15%が理想
・右肩上がりというよりは安定性重視

営業利益率は売上高に対する営業利益の割合を指し、企業の本業による収益性を示します。
この指標を良好に保つためには、売上を伸ばすだけではなく、「原材料の仕入れ値」や「販管費等の経費」などのコスト管理をしっかり行う必要があるため、企業の管理体制が問われる部分でもあります。

ですので当然、営業利益率が0%以下(営業利益がマイナス)は投資先として相応しくないですし、5%以下でも心もとないです。基本的には8%〜15%が高収益率と言われていますので、この範囲内であれば、クリアしていると考えていいです。

逆に20%など、あまりに高い先ににも注意が必要です。営業利益率が高いということはコストが低いということなので、(例えば)従業員の給料が低水準とか、経費削減が行き過ぎているなどのマイナス要素を理由として営業利益率が上がっていることも考えられるからです。
とは言え、必ずしもマイナス要因からくるものではないので、よく調べてから検討すべきところです。

⑤EPS

〈見るポイント〉
・長期的な目線で右肩上がりになっているか
・コロナ禍等の不況時においても売上維持・微減に留めているか

EPSは「1株当たり純利益」を指す指標で、以下の式で算出されます。

「当期純利益÷発行済株式数」

当期純利益とは、1年間売上高から仕入原価や経費、税金などすべての費用を差し引いた最終的な利益です。先述した営業利益とは異なるので注意しましょう。
最終的な利益を発行済み株式数で割り、一株あたりの利益を算出することで「業績と直結した株の価値」がわかります。
株価と関連性が高い指標で、EPSも長期的に右肩上がりが理想です。

⑥ROE

〈見るポイント〉

・8%以上を目安
・安定性を重視

ROEは「自己資本利益率」のことで、資本金等をもとに「企業がどれぐらい効率良くお金を稼いでいるか」を示しており、以下の式で算出されます。

ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

当期純利益は、EPSの項目でも話した通り、1年間売上高から仕入原価や経費、税金などすべての費用を差し引いた最終的な利益のことです。
自己資本とは、会社設立士の資本金や出資金など、返済を要しない資本のことです。
(銀行からの借入金など、返済が必要な資本は「他人資本」といいます)

資本を効率的に使って稼いでいる企業はROEが高くなりますので、この指標が高い企業には投資価値があると考えられます。
業種ごとに異なりますが、基本的には8%を目安に選定していきましょう。

⑦自己資本比率

〈見るポイント〉
・40%以上:及第点
・60%以上:健全
・80%以上:超優良

企業の資本には、大きく2種類あります。
一つは、資本金や出資金、利益剰余金(過去に積み重ねてきた最終利益)等の「自己資本」。もう一つが金融機関からの借入金などの「他人資本」。
わかりやすく言うと、返済する必要がない資本を自己資本と言い、返済が必要な資本を他人資本といいます。

この自己資本と他人資本を合わせたものを「総資本」といい、総資本の中で自己資本が占める割合を自己資本比率と呼びます。

自己資本比率=自己資本÷(自己資本+他人資本)×100

一部、20%以下でも正常と言える業種はありますが、一般的には40%以上が目安とされています。
数値で覚えにくい場合、「事業で使える資本の半分は自己資本で賄うべき」と考えても問題ありません。
ちなみに、一部の業種というのは、筆者が勤務していた金融業などが当てはまります。金融機関は預金(他人資本)が主な事業資金となりますので、5%あれば健全と言えます。

⑧現金

〈見るポイント〉
・右肩上がりに増加しているか
・株式等、換金性の高い資産も要チェック

現金とは、その名の通りキャッシュです。
上記の通り本業で稼いで、営業利益を確保していれば現金は自ずと増加していきますので、右肩上がりであることが重要です。いわゆるキャッシュリッチというものです。

では、減っているからと言って全くダメではなく、運用をしている場合、特に株式等の換金性の高いものに運用している場合は現金とみなして問題はありません。
※不動産投資をしていて換金性が低くなっているものは現金としては見れません。

現金や株式等があれば、コロナ等の不況時や有事の際でも柔軟に対応ができますので、経営基盤の強さを示すことができます。

そもそも企業の最初で最大の目標は、現金(利益)を増やすことですから、本業で稼いだ資金をしっかり積み重ねてさせていられるかどうかが重要ということになります。

⑨一株あたりの配当金

〈見るポイント〉
・長期的に維持・増配できているか
・減配や無配の年がないか
・コロナ禍などの不況時でも減配していないか

一株あたりの配当金とはその名の通り、「一株あたりに配当金をいくら分配しているか」という指標です。
高配当株投資を行うのであれば非常に重要なため、その企業の不調による減配はもちろん、コロナ禍等の不況時においても減配をしてないことが必須になります。

つまり、長期的に増配、または維持傾向で常に前年以上の配当金を分配していることがポイントです。

2024年では、あおぞら銀行の例が有名です。
あおぞら銀行は高配当株として人気でしたが、15年ぶりの大赤字決算となり、2024年は無配が決定された銘柄です。
この銘柄、人気で有名で、「高配当株と言ったらあおぞら銀行」というくらいだったのですが、実は過去に減配を繰り返している銘柄だったんです。

やはり、いくら高配当水準とは言えど、「安定していない」ということはリスクです。
配当利回りは低くても安定している銘柄のほうが、結果的に良いということもありますので、長期的に安定していて不況時にも強いことが重要です。

⑩配当性向

〈見るポイント〉
・35%〜55%が目安
・60%以上:要注意
・100%以上:問答無用でNG

配当性向は、最終利益のうち配当金に充てられている割合を示す指標です。

利益の中から沢山配当金を出してくれる方が嬉しいですが、高すぎるのも禁物です。
というのも、せっかく稼いだ利益を株主の為に分配しすぎては、次年度以降の事業に費やす資金がなくなってしまいます。
特に100%を超えるということは、その年度に稼いだ利益以上に株主へ還元してるということになりますから、「企業維持が危ういため株主に還元して機嫌をとっている」ようなものです。(すべてがそうとは言えませんが)
※先ほど例に挙げたあおぞら銀行も、直前の配当性向は200%を超えていました。

なので配当性向は、35%〜55%、つまり「稼いだ分の半分は企業のため、半分は株主のため」くらいが目安と考えましょう。
60%を超えると記念配当の有無等、より詳細に精査が必要になります。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか?

高配当株を選定するうえでの重要な指標10選は、、、

①配当利回り
②売上高
③営業利益
④営業利益率

⑤EPS
⑥ROE
⑦自己資本比率
⑧現金
⑨一株あたりの配当金
⑩配当性向

ということでお話しました。

これからは高配当株を始めたい人、始めたばかりの人たちに参考になれば嬉しいです!

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